最新 地学事典 「樽前火山」の解説
たるまえかざん
樽前火山
Tarumae volcano ,Tarumai volcano
北海道苫小牧市北西方,支笏カルデラの南縁上に噴出した完新世の後カルデラ火山。気象庁の活火山名は樽前山(たるまえさん)。研究論文ではTarumaiと記載されることが多い。山頂に長径1.4kmの火口を持つ火砕丘(標高1,022m),内側を埋積する扁平な中央火口丘があり,その火口を溶岩ドームが埋積する(標高1,041m)。山体周囲から東方にかけて火砕流と降下火砕物が広く分布し,下位から樽前d(約9,000年前),樽前c1〜c3(約2,500年前),樽前b(AD1667年),樽前a(AD1739年)。文化年間(1804〜17年)から1883年頃にかけて中央火口丘・溶岩ドームの消長があり,現在の溶岩ドームは1909年4月17日から3日間で出現した。それ以降は水蒸気噴火のみ。噴出物はSiO2 52〜63wt.%の低〜中カリウム系列の安山岩。参考文献:古川竜太ほか(2010)樽前火山地質図,産総研地質調査総合センター
執筆者:古川 竜太
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

