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欧州現代アートの祭典 おうしゅうげんだいあーとのさいてん

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知恵蔵2015の解説

欧州現代アートの祭典

2007年はヨーロッパで大規模な現代美術の祭典が3つ、ほぼ同時期に開かれたイタリアの第52回ベネチアビエンナーレと、ドイツ・カッセルの第12回ドクメンタ(Documenta)、ドイツ・ミュンスターの第4回彫刻プロジェクトだ。ベネチア・ビエンナーレは2年に1回、ドクメンタは4〜5年に1回、彫刻プロジェクトは10年に1回で、今年は3展がそろい「美の惑星直列」などと呼ばれた。ベネチア・ビエンナーレは1895年にベネチア市が創設した、現存最古の国際美術展。総合監督はいるが、それとは別に各国が自国館で作品を競うことから、現代美術のオリンピック呼ばれる。今回は元ニューヨーク近代美術館学芸員のロバート・ストーを総合監督に招き、「五感で考え、心で感じる。現在進行形のアート」をテーマに開催。日本館は岡部昌生が被爆都市で軍都でもあった広島をテーマにした。ドクメンタは1955年、ナチス政権下で抑圧されたモダンアートを復権するなどを目的に始まった。総合監督がすべての作品を選定。今回は「我々にとって近代美術は過去の文化か?」「剥(む)き出しの生とは何か?」「美の教育:何をすべきか?」などがテーマ。ミュンスターの彫刻プロジェクトは、同市にヘンリームーアの野外作品を設置するにあたって賛否の議論が起きたことをきっかけに77年、第1回が始まった。美術家が滞在して作品を制作し、市内に設置。それを鑑賞者が、自転車などで見て回るというもので、公共空間とアートとの関係を問いかけるもの。この3つの個性的な展覧会は、その後の世界の美術展の在り方に大きく影響を与え続けている。

(山盛英司 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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