武田勝頼の妻(読み)たけだ・かつよりのつま

朝日日本歴史人物事典 「武田勝頼の妻」の解説

武田勝頼の妻

没年:天正10.3.11(1582.4.13)
生年永禄7(1564)
戦国安土桃山時代武家の女性。北条氏康の娘,氏政の妹。天正5(1577)年,北条氏と武田氏の同盟強化のため勝頼に嫁ぐ。翌年,勝頼が北条氏と断交し上杉氏と結んでもそのもとにとどまった。武田家が滅亡の危機に頻した同10年2月19日,戦勝を祈念して武田八幡宮(山梨県韮崎市)に奉納した自筆願文には夫への深い愛情が表されている。実家に帰るよう勧める夫の言葉にも従わず,武田氏終焉の地田野で自ら守り刀を抜いて自害したと『理慶尼記』は記す。

(池上裕子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android