歩合制度(読み)ブアイセイド

デジタル大辞泉 「歩合制度」の意味・読み・例文・類語

ぶあい‐せいど〔ブあひ‐〕【歩合制度】

売上高・契約高などに応じて賃金が支払われる制度歩合制

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精選版 日本国語大辞典 「歩合制度」の意味・読み・例文・類語

ぶあい‐せいどブあひ‥【歩合制度】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 多人数の協力を必要とする漁業に多くみられる分配制度で、提供しあった資材労力に応じて漁獲高を分配するもの。のち、漁獲高または、それから大仲雑用(おおなかぞうよう)を引いた残余を、一定の割合で経営者と漁夫に分配する制度をいう。また、漁夫相互間の配分には、頭割りのほか船頭などの役付に対する配分(役代)がある。
  3. 出来高払賃金制度の一つ。売上高・契約高・生産高に応じて賃金を支給する制度。歩合制。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「歩合制度」の意味・わかりやすい解説

歩合制度[漁業]
ぶあいせいど[ぎょぎょう]

漁業における特有な賃金支払い制度。漁獲高を最初から一定の比率 (歩合) で,漁業経営者と漁夫との間で配分する単純歩合制,漁獲高から大仲 (おおなか) と呼ばれる共同負担経費 (市場口銭,油代,食料費など) を控除して,残余を一定の比率で配分する大仲歩合制などがあるが,さらに,固定給を加味した歩合給が漁業生産力の増大とともに採用されるに伴って,とりわけ資本制的な大規模漁業では漁獲高の累進する程度に応じて歩合率が逓増する,一種の出来高報酬制ともいうべき生産奨励給付き歩合制が施行されている。なお,漁夫ないし乗組員相互の配分は,船長,機関長,船頭,油差などの役付きの場合,平漁夫1代 (ひとしろ) の増代 (まししろ) ,たとえば,1.5代とか2代とかが与えられる。

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