氏より育ち(読み)ウジヨリソダチ

デジタル大辞泉 「氏より育ち」の意味・読み・例文・類語

うじよりそだ

家柄身分よりも、育った環境しつけのほうが人間形成に強い影響を与えるということ。

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精選版 日本国語大辞典 「氏より育ち」の意味・読み・例文・類語

うじ【氏】 より=育(そだ)ち[=育(そだ)て柄(がら)

  1. 家柄、身分のよさよりも、環境、教育などのほうが、人間をつくりあげるのには大切であるということ。〔北条氏直時代諺留(1599頃)〕
    1. [初出の実例]「美しい黒髪を此様にそりさげて手足は山のこけざるじゃ。ほんにうぢよりそだちぞと」(出典:浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)道中双六)

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ことわざを知る辞典 「氏より育ち」の解説

氏より育ち

人柄や立ち居ふるまいは、生まれついた家柄や身分よりも、育った環境や教育による影響が大きい。

[使用例] この二人自分の母が京の公卿の血を受けたひとだということなど知るはずもなく、氏より育ちとはまことに人間のたよりなさ、生まれ落ちたこの山奥が自分たちの親代々の故郷とのんきに合点して[太宰治*新釈諸国噺|1945]

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