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民主党の混乱と再生 みんしゅとうのこんらんとさいせい

知恵蔵の解説

民主党の混乱と再生

2006年、民主党は大きく揺れ動いた。前原誠司代表が率いる民主党は年初、攻勢を見せていた。自民党総裁としての任期が9月までに限られて「死に体」になりつつあった小泉政権をどう攻めるかが焦点だった。攻撃材料はあった。耐震強度偽装問題、証券取引法違反となったライブドア事件、米国産牛肉輸入問題と防衛施設庁の官製談合という「4点セット」だった。このうち、民主党の永田寿康議員は、2月の衆院予算委員会で、ライブドアの堀江貴文社長から自民党の武部勤幹事長周辺に3000万円振り込んだことを示す電子メールがあると暴露。委員会は紛糾した。しかし、そのメールが偽物であることが判明し、こんどは、一転して民主党が窮地に追い込まれた。永田は議員を辞職、前原は代表を野田佳彦は国会対策委員長をそれぞれ辞任した。裏付けをとらないまま国会質問をしたという初歩的なミスによって、民主党は結党以来の危機に陥った。党の再生をかけた代表選出となり、小沢一郎と菅直人が立候補した。4月7日の国会議員による投票で、小沢が119票を獲得、72票の菅をやぶって代表に選出された。小沢は菅を代表代行に起用し、鳩山由紀夫幹事長、松本剛明政調会長を共に留任させた。野田の後任に就任していたベテランの渡部恒三国対委員長(元衆院副議長)も留任した。小沢民主党の最初の試練は、4月23日投票の衆院千葉7区補選だった。小沢が陣頭に立って組織選挙を展開した結果、民主党の女性候補が8万7046票、自民党の元通産官僚候補が8万6091票。955票という僅差で民主党が勝利した。小沢民主党はかろうじて、命脈を保ったのである。小沢は9月の代表選で再選された。小沢はポスト小泉の自民党への攻勢を強め、07年の参院選で自民、公明両党を過半数割れに追い込んで、次の総選挙での政権交代をめざす。93年に「政治改革」を唱えて自民党を離れて以来、有為転変を経ながらも政権交代をめざしてきた小沢にとって、07年の政治決戦は正念場である。

(星浩 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

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