デジタル大辞泉
「気味合」の意味・読み・例文・類語
きみ‐あい〔‐あひ〕【気味合(い)】
[名・形動]
1 気分。趣。また、気分のいいさま。趣のあるさま。
「少し手持無沙汰の―で」〈木下尚江・良人の自白〉
「わが身と俺が立ち合ひとは、はて―なことぢゃの」〈浄・千両幟〉
2 相手に特別の関心をもつこと。特に、歌舞伎の演技で、互いに相手の心中を探るように顔を見合わせることなどをいう。「気味合いの見得」
3 異性に特別の関心をもつこと。恋愛。また、その相手の異性。
「てめえがここにゐては、お半と―の邪魔になる」〈伎・独道中五十三駅〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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きみ‐あい‥あひ【気味合】
- 〘 名詞 〙
- ① ( 形動 ) 気分。趣。また、ある種の感じや趣のあるさま。
- [初出の実例]「人の身に大切なる物は気味相也」(出典:葉隠(1716頃)八)
- 「わがみと俺が立合とは、ハテ気味合な事ぢゃの」(出典:浄瑠璃・関取千両幟(1767)二)
- ② =きみあい(気味合)の思入(おもいいれ)
- [初出の実例]「大ぜいに見とがめられじと、あげまくのうちに居らるる気味あひ」(出典:俳諧・誹讔三十棒(1771))
- ③ 異性に対して特別の関心をもつこと。恋愛。色事。また、特別の関心を持っている異性。恋仲の人。
- [初出の実例]「うきうきと・気味合が来りゃ縄にない」(出典:雑俳・川柳評万句合‐宝暦一〇(1760)桜二)
- 「てめえが爰にゐては、お半と気味合(キミア)ひの邪魔になる」(出典:歌舞伎・独道中五十三駅(1827)序幕)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の気味合の言及
【歌舞伎】より
…ただのギバのほかに〈胸ギバ〉〈背ギバ〉〈横ギバ〉などがある。 気味合(きみあい)登場人物が互いの気持を探り合い推しはかりながら,無言で心理を表現する技巧。 [隈取](くまどり)江戸荒事にはじまり,時代狂言一般に用いられる歌舞伎独自の化粧法。…
※「気味合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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