朝日日本歴史人物事典 「水主内親王」の解説
水主内親王
生年:生年不詳
8世紀の天智天皇の皇女。母は 栗隈首徳万 の娘黒媛娘。天平6(734)年4月には大和国広瀬郡(奈良県北葛城郡)の水陸田・庄家・瓦山などを購入して弘福寺に施入しており,内親王の死後,その所有の経疏は東大寺に収蔵され,目録が作成されて写経のため貸し出されるなど,内親王の仏教信仰を伝える(『大日本古文書』)。また,内親王が病気で不参が続いたとき,内親王のために太上天皇(元正か)が石川命婦に詠ませた歌が1首『万葉集』に残る。
(梅村恵子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報