水帳(読み)みずちょう

世界大百科事典 第2版の解説

みずちょう【水帳】

近世における検地帳別称。語源については,水土(土地)の土を略したとか,律令時代の民部省図帳を御図帳(みずちよう)といったのに基づくともいわれる。土地台帳ともいうべきもので,一般には村単位に作成され,数冊の分冊や屋敷検地帳は別の場合も多い。記載内容は,一筆ごとに所在小字名,田畑屋敷地の種類別,上中下品等,町反畝歩の面積,収穫米高で表す分米耕作者(名請人(なうけにん)という)が記入され,最後に種類・品等別の小計が出され,最終的に村高が明記される。

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精選版 日本国語大辞典の解説

みず‐ちょう みづチャウ【水帳・水帖テフ

〘名〙 (「水帳」「水帖」はともに「御図帳」のあて字)
① 検地帳のこと。
※今堀日吉神社文書‐天正一一年(1583)七月日・今堀惣中掟条々案「検地之水帳付候物、相さはへき事」
② 人別帳のこと。戸籍簿。
※歌舞伎・恋飛脚大和往来(1757)序幕「親方も判切って宿老で水帳を消し」
③ 大坂堂島の米市で、客の米のつけ合わせをする書記役。
※大坂繁花風土記(1814)下「水帳、客の米を付合す筆者役也」

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世界大百科事典内の水帳の言及

【検地帳】より

検地の結果をとりまとめて作成した帳簿。水帳(みずちよう)とも呼ばれている。形式には,さまざまなものがあるが,太閤検地の検地帳の形式が統一されるのは文禄検地であり,幕府検地の検地帳が統一的な形式に整えられるのは寛文・延宝検地である。…

※「水帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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