水源の森林づくり事業(読み)すいげんのしんりんづくりじぎょう

百科事典マイペディア 「水源の森林づくり事業」の意味・わかりやすい解説

水源の森林づくり事業【すいげんのしんりんづくりじぎょう】

神奈川県が1997年4月から20年計画で開始した水源林保全・育成事業。財源に県営水道料金の一部をあて,都市住民の負担によって水源となる森林の管理を行い,良質の水を確保するのが目的。事業費は年間160億円,総額3200億円で,水道料金からは全収入の1%にあたる年5億円が拠出される。これは水道水1m3当り約1円に相当し,標準家庭で年間300円程度の負担。事業対象となるのは相模川酒匂川上流域に広がる約3万6200haの私有林。 下流でその恩恵を受けている住民が上流の水源林を守る取組みは,福岡県の〈水源の森基金〉,岐阜市の〈たずさえの森〉分収林事業,東京都の水源林の買上げなど多くの自治体で独自に実施されているが,助成,買上げ,分収林事業に加え,私有林の借上げまでを行うのは神奈川県が初めて。総合的施策による森林の新しい公的管理手段として注目されている。→森林交付税
→関連項目森林

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