化学辞典 第2版 「水素放電管」の解説
水素放電管
スイソホウデンカン
hydrogen discharge tube
管内に水素を封入した放電管で紫外光源として用いる.一般には熱陰極型の水素放電管が用いられる.励起された水素分子と水素原子から連続スペクトルおよび輝線スペクトルが放射されるが,波長範囲は168~500 nm にあり,そのエネルギー極大は240~250 nm にある.330 nm 以上になると多くの線スペクトルが現れる.吸収スペクトル用の光源としては低圧(800 Pa 程度)の水素放電管が広く用いられているが,その連続光源としての波長の上限は375 nm 付近であり,下限は管の材質の透過限界(溶融石英:200 nm,水晶:185 nm)まで使用できる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報