永平清規(読み)エイヘイシンギ

デジタル大辞泉 「永平清規」の意味・読み・例文・類語

えいへいしんぎ【永平清規】

鎌倉時代の仏教書。2巻。道元著。禅寺での規則やその意義教示典座てんぞ教訓・弁道法・赴粥飯法ふしゅくはんぽう食事作法)など6編からなる。永平道元禅師清規。永平大清規。

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精選版 日本国語大辞典 「永平清規」の意味・読み・例文・類語

えいへいしんぎ【永平清規】

  1. 日本曹洞宗の開祖道元が定めた僧林における生活規律を集めたもの。二巻。嘉禎三年(一二三七)から宝治三年(一二四九)に述作の「典座教訓」「弁道法」「赴粥飯法」「吉祥山永平寺衆寮箴規」「対大己五夏闍梨法」「日本国越前永平寺知事清規」の六編。永平道元禅師清規。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「永平清規」の意味・わかりやすい解説

永平清規
えいへいしんぎ

鎌倉時代の仏書。日本曹洞(そうとう)宗の開祖道元(どうげん)の主著の一つ。江戸時代に『日域(にちいき)曹洞初祖道元禅師清規』として6巻2冊に編集開版されたもの。『永平(大)清規』は通称。道元が開創した興聖寺(こうしょうじ)(京都府)、大仏寺(永平寺の前身)、永平寺(福井県)などにおいて、それぞれ個別に漢文体で撰述(せんじゅつ)された6編の実践修道の規範をまとめたものである。その内容は、(1)禅寺における炊事担当者(典座(てんぞ))の仏道実現者としてのあり方を示した「典座教訓」、(2)僧堂の一日夜における大衆一如(だいしゅういちにょ)の修行を示した「弁道法」、(3)朝昼の食事の意義と作法を説いた「赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)」、(4)衆寮(しゅりょう)における読経勉学応対などの戒めを説いた「衆寮箴規(しんぎ)」、(5)先輩の知識に対する尊崇のあり方を示した「対大己五夏闍梨法(たいたいこごげじゃりほう)」、(6)禅院の運営をつかさどる重職(四知事(しちじ))の正しいあり方を説いた「知事清規」からなっている。

[小坂機融]

『鏡島元隆・玉城康四郎編『道元の著作』(『講座道元 第3巻』1980・春秋社)』『篠原寿雄著『永平大清規――道元の修道規範』(1980・大東出版)』『安藤文英著『永平大清規通解』(1981・鴻盟社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「永平清規」の意味・わかりやすい解説

永平清規
えいへいしんぎ

道元著。2巻。正確には『永平元禅師清規』。曹洞宗の開祖道元が,曹洞教団の守るべき規則や理想を記したもの。寛文7 (1667) 年にまとめられた。

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