江海(読み)こうかい

精選版 日本国語大辞典 「江海」の意味・読み・例文・類語

こう‐かいカウ‥【江海】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ごうかい」とも )
  2. 川と海。入江と海。
    1. [初出の実例]「江海波潮静。披霧豈難期」(出典懐風藻(751)初秋於長王宅宴新羅客〈調古麻呂〉)
    2. 「生涯山野江海(カウカイ)猟漁を業として」(出典:太平記(14C後)二二)
    3. [その他の文献]〔書経‐禹貢〕
  3. 俗世間から離れた場所。
    1. [初出の実例]「野老難蔵簑笠誉、誰人江海一風流」(出典:狂雲集(15C後)大灯国師三転語、朝結眉夕交肩、我何似生云々)
    2. [その他の文献]〔荘子‐刻意〕
  4. 量が莫大なことをたとえていう語。
    1. [初出の実例]「泰山もやがて喫(く)ひつくすべし。江海(ゴウカイ)もつひに飲みほすべし」(出典:読本・雨月物語(1776)貧福論)
    2. [その他の文献]〔説苑‐善説〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「江海」の読み・字形・画数・意味

【江海】こう(かう)かい

江湖と海。世間。〔荘子、譲王〕中山子牟(ぼう)~曰く、身、江の上(ほとり)に在るも、心、魏闕(ぎけつ)(宮廷)の下(もと)に居るは奈何(いかん)と。

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