沢庵漬(け)(読み)タクアンヅケ

デジタル大辞泉の解説

たくあん‐づけ【沢×庵漬(け)】

沢庵和尚が始めたからとも「貯えけ」の音変化ともいうが未詳》たるなどに干し大根を入れて糠(ぬか)と塩をふりかけ、上に重しを置いて漬けたもの。 冬》「来て見れば―の石一つ/嵐雪

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百科事典マイペディアの解説

沢庵漬【たくあんづけ】

糠(ぬか)と塩によるダイコン漬物。たくわえ漬の訛(なまり)とも,また禅僧沢庵創始にちなむともいう。宮重(みやしげ),練馬などのダイコンを干して後,貯蔵期間の差により塩を加減し,糠漬したもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

たくあんづけ【沢庵漬】

干しダイコンをぬか漬にしたもので,略して〈沢庵〉ともいう。語源については,禅僧沢庵の創製になるとか,〈貯え漬(たくわえづけ)〉のなまりであるとかいう説がある。《本朝食鑑》(1697)は〈百本漬〉というものの別称であるとし,それが沢庵の在住した京都大徳寺から一般に広まって沢庵漬と呼ばれるようになったとしている。その百本漬は干しダイコンをぬか,こうじ,塩で漬け,重石をのせるもので,《料理網目調味抄》(1730)に見える沢庵漬もこうじを用いるものになっているが,《四季漬物塩嘉言(しきつけものしおかげん)》(1836)ではこうじを使わず,ぬかと塩だけで漬けこむものになっている。

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精選版 日本国語大辞典の解説

たくあん‐づけ【沢庵漬】

〘名〙 漬物の一つ。宮重大根やその系統の練馬大根などを、一、二週間天日に干して水分をとり、たるに並べて(ぬか)と塩をふりかけ、押しぶたに押し石をのせて漬けたもの。沢庵。《季・冬》 〔書言字考節用集(1717)〕
※黄表紙・大悲千祿本(1785)「大悲の御手、たくわんづけの大根の御手のよふ也」
[語誌](1)大根を漬けたものは古くからあり、香物(こうのもの)の代表的なものであった。「本朝食鑑‐二」には「香物 〈略〉有百本漬者、〈略〉或称沢庵漬」とあり、沢庵漬を百本漬の異称とし、沢庵和尚の在住した大徳寺から広まったところからの名称であるとしている。「料理塩梅集」(一六六八)の「大根百本漬」と「料理網目調味抄‐三」(一七三〇)の「沢庵漬」の製法は麹・塩・ぬかの比率まで同じで、百本漬と沢庵漬とが同じものを指すことは確かである。
(2)沢庵漬と呼ばれるようになった理由については、当時既に議論の対象となっていたほどで、判然としない。よく知られる沢庵和尚創製説も、「物類称呼‐四」に「今按に 武州品川東海寺開山沢庵禅師制し初給ふ 依て沢庵漬と称すといひつたふ 貯漬(たくはへづけ)といふ説有 是をとらず 又彼寺にて沢庵漬と唱へず 百本漬と呼と也」とあるのを見ると疑わしい。

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