法界屋(読み)ホウカイヤ

デジタル大辞泉 「法界屋」の意味・読み・例文・類語

ほうかい‐や〔ホフカイ‐〕【法界屋】

巷間こうかん芸能の一。編み笠白袴しろばかま書生が、月琴伴奏法界節を歌って歩くもの。明治の中ごろ、全国で行われた。
1の流れを引く巷間芸能。印半纏しるしばんてん腹掛けももひきという服装で、琴・三味線胡弓・尺八・太鼓などを合奏しながら盛り場や花街を流し、唄を歌うもの。明治末期に大阪中心流行

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精選版 日本国語大辞典 「法界屋」の意味・読み・例文・類語

ほうかい‐やホフカイ‥【法界屋】

  1. 〘 名詞 〙 街頭芸の一つ。法界節の芸人の流れを引く門付芸人で、派手な印半纏(しるしばんてん)に、腹掛股引という服装で、箏・三味線・胡弓・太鼓などの奏者が組んで陽気な曲を合奏する。明治後期に、大阪を中心に、全国にひろまった。法界節。
    1. 法界屋〈東京風俗志〉
      法界屋〈東京風俗志〉
    2. [初出の実例]「独身者(ひとりもの)の法界屋が」(出典葬列(1906)〈石川啄木〉)

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