コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

月琴 げっきんyue-qin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

月琴
げっきん
yue-qin

中国,朝鮮,日本の弦楽器リュート属の一種。中国では,阮咸より派生し,宋代 (960~1279) 以後使用された。宋代の月は阮咸と同じく胴が円形で棹も長い。4弦 13。明,清代の月琴は円形胴がやや小ぶりで棹が短く,海老尾は後方へ曲っている。4弦8柱。弦は2弦ずつ接近させて同律に調弦し,2音は4度または5度の音程をなす。現在の月琴は,北方は4弦9柱,南方は2弦 10柱。明以後崑曲の主要伴奏楽器となり,清以来京劇の文劇にも使用。朝鮮の月琴は阮咸型で4弦 13柱。日本へは江戸時代中期より末期にかけて伝来し,明楽 (八角槽長棹形) ,清楽 (円槽短棹形) に使用。大正年間まで全国の家庭で用いられたほか,門付芸人の俗謡にも使われた。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

百科事典マイペディアの解説

月琴【げっきん】

中国のリュート属撥弦楽器。円形の共鳴胴に短い棹がつき,海老尾は後方へ少しまがっている。複弦2コース,13か14のフレット。義で奏する。阮咸(げんかん)から派生し,宋代以後使用される。
→関連項目胡琴弾詞

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

げっきん【月琴 yùe qín】

東アジアのリュート属の撥弦楽器(イラスト)。胴の形は満月に,音は琴に似ているのでこの名がある。中国で阮咸から派生し,その構造は阮咸とほぼ同じであるが,棹が短く,海老尾は後方へ少しまがっている。義甲を用いて演奏する。弦数は4弦で,2弦ずつを同律(5度)に調弦する。フレット数は13~14。現在では弦数が3弦または4弦で,フレット数が17,あるいは24の月琴も作られており,音域が拡大し自由に転調できるようになった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

げっきん【月琴】

中国の撥弦はつげん楽器。胴は円形で平たく、棹さおは短い。四弦を二弦ずつ同音に調弦する。日本では明清楽に用いられる。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

月琴
げっきん

東アジアのリュート属の撥弦(はつげん)楽器。中国、宋(そう)代に阮咸(げんかん)から発達し、明(みん)代に現在のような短棹(たんざお)になった。胴は満月のように真円形をし、音は琴を連想させるため、月琴といわれる。現在の中国の月琴は円形胴、全長約60センチメートル、直径約35センチメートルで、4弦13~14柱のものが多い。各弦を2本ずつ同音に調弦し、義甲で弾奏する。近年、3~4弦で17柱または24柱のものもつくられており、明代以来の戯劇や清(しん)朝以来の京劇などの伴奏に用いられる。なお、時代によっては八角胴長棹の阮咸を月琴とよぶこともあった。
 日本には江戸時代に伝来し、いわゆる明清楽(みんしんがく)に用いられたが、明楽では八角胴長棹型(4弦15柱)を、清楽では円形胴短棹型(4弦8柱)を月琴と称した。大正期、合奏用、独奏用として一般家庭にまで流行したが、以後はあまり聞かれない。[シルヴァン・ギニアール]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

月琴の関連キーワード勤・謹・今・僅・勤・均・巾・懃・斤・欣・欽・琴・禁・禽・筋・緊・菌・衾・衿・襟・謹・近・金・錦ユエチン(月琴)ベトナム音楽ダン・チャンクラチャッピ貴州(省)吉田 竹子琴奨菊和弘立原春沙中村キラ奥野月琴和田一真石村検校鏑木雲潭平井連山明清楽大正琴法界節法界屋琵琶

今日のキーワード

かりゆし

1 沖縄方言で「縁起がよいこと」「めでたいこと」を表す語。2 「かりゆしウエア」の略。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

月琴の関連情報