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腹掛け はらがけ

4件 の用語解説(腹掛けの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

腹掛け
はらがけ

衣装の一種で,次の2種がある。 (1) 衣服の下に着ける保温用の補助衣。腹当てともいう。開放的な日本の衣服では,帯をきちんと締めるか袴で着込めるかしないと前がはだけてしまうことから,胸や腹が冷えないよう保護するための補助衣として発達したもので,主として庶民階級の男性の間に行われたが,西洋風の衣服や下着の普及とともに次第にみられなくなり,現在では乳児以外にはあまり用いられていない。

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百科事典マイペディアの解説

腹掛け【はらがけ】

腹当てとも。日本の衣服は前がはだけるので保温のため胸から腹に掛けた。職人が股引(ももひき),袢纏(はんてん)とともに着用した紺木綿の腹掛けは,紐(ひも)が背でたすきになっていて,どんぶりという大きなポケットがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

はらがけ【腹掛け】

保温のため,胸から腹にかけて衣服の下につける補助衣。腹当てともいう。子どもの〈寝びえ知らず〉や金太郎の腹掛けのような4本ひものついた四手(よつで)式のもの,または職人がはんてんの下に着るような,背が同じ布でたすきになったものもある。開放式な日本の衣服では,上着の衿を合わせて,これを袴で着込める(おさえる)か,あるいは帯をきちんと締めるかしないと,前が開いてしまう。腹掛けはこうした場合に胸や腹を隠し,またこれを保護する必要から,下に着る補助衣として近世以後に起こったもので,主として庶民階級の男子の間に行われた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

腹掛け
はらがけ

胸から腹にかけて前身を覆うもので、おもに職人の労働着の一種。関西では腹当てという。江戸後期から用いられ、素肌に着たり、シャツの上に着たりした。昭和の初めまで、腹掛けの上に半纏(はんてん)を着、下にももひきをはく姿が、職人の制服ともいえるものであった。大工、左官、鳶(とび)職、庭師などの職人や、酒、米、しょうゆ、魚などを商う商人に広く用いられた。
 前中央の身頃(みごろ)の両脇(わき)に幅の狭い脇布をつけ、両肩につけた共紐(ひも)を背で交差させて後ろ脇で留める。腹部に幅いっぱいのポケットが物入れとしてついており、これを「どんぶり」と称した。江戸末期の風俗志『守貞漫稿(もりさだまんこう)』によると、この形式は江戸で用いられ、京坂では胸の上についた細紐を首に掛け、幅広の脇布の端についた紐を後ろで結ぶ形であった。ほかに筒形のすっぽり腹掛けや、隅取(すみとり)腹掛け(菱(ひし)形の上部を折って紐通しをつけ、これを首に掛け、両角の紐を後ろで結ぶもの)があった。材料は表に盲縞(めくらじま)、裏は浅葱(あさぎ)木綿を用いるのが普通である。
 また、小児用の寝冷え知らずとして重宝(ちょうほう)された腹掛けは、隅取腹掛けの形式で、金太郎ともいわれて、江戸初期から最近まで多く用いられた。[岡野和子]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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