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法輪功 ほうりんこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

法輪功
ほうりんこう

中国の気功集団。気功は本来,静座や腹式呼吸,柔軟体操などの鍛練を通じて病気の治療や予防をはかる伝統的な養生法であるが,法輪功はこれに仏教,道教の教えを取り入れ,宗教集団的な側面も持ち合せている。吉林省出身の李洪志 (アメリカ・ニューヨーク在住) が 1992年に創始したといわれ,1990年代後半からインターネットを利用した活動などを盛んに展開し,中国のみならず欧米各国,日本へと拠点を拡大,会員は1億人に上ると自称する。 1999年4月,天津市当局,報道等による批判への抗議として,会員1万人が北京に集結し,政府・共産党の要人宅が集中する中南海を取り囲んだ。当局に事前に察知されずデモを行ない,共産党幹部にも多数の会員をかかえていることなどから,危機感を強めた党・政府は,法輪功を非合法化し,会員の一斉逮捕,出版物の押収・発禁を行ない,李洪志に逮捕状を執行した。法輪功はその後も国内,海外で弾圧への抗議活動を展開している。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

法輪功

中国の伝統的な健康法である気功を、吉林省出身の李洪志氏が90年代初めに独自に系統化した。最盛期には中国国内に政府発表で200万人、法輪功によると1億人以上の支持者がいた。医療福祉制度の遅れに不安を持つ貧困層や高齢者の間で支持が広がったとされる。当局側は政権転覆を狙った動きとみて支持者拘束を進め、法輪功側は「人権無視の弾圧だ」などと反発してきた。

(2008-06-26 朝日新聞 朝刊 1外報)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

法輪功
ほうりんこう / ファルンゴン

中国政府に非合法団体と指定され、弾圧を受けている気功団体の一つ。中国の伝統的健康法である気功を、吉林(きつりん)省出身の李洪志(りこうし)(1951― )が1990年ごろにアレンジし、宗教的な教え「真、善、忍」などを加え、独自に体系化した。早朝に公園などで教えたところ、たちまち広がり、中国各地で爆発的人気を得て、支持者は一時7000万人に達したといわれる。支持者急増の背景には社会保障制度の不完全さなど中国社会が抱える問題があり、気功を通じて病気を治そうとする医療保険のない高齢者や貧困層が圧倒的多数を占めるといわれる。しかし、支持者が組織化されたことで、中国政府当局と対立する場面が急増した。江沢民(こうたくみん)政権は1999年6月、法輪功を邪教(危険なカルト宗教)と指定し、7月から全国範囲で支持者の拘束を進めた。李洪志はニューヨークに亡命したが、多くの弟子は投獄された。その後、法輪功は反体制団体となり、海外で中国政府を批判する活動を展開し、新聞『大紀元』を発行している。[矢板明夫]

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