浅野川大橋(読み)あさのがわおおはし

日本歴史地名大系 「浅野川大橋」の解説

浅野川大橋
あさのがわおおはし

浅野川に架かる。近世には右岸森下もりもと町と左岸橋場はしば町を結び、北陸街道(現一五九号)城下への玄関口ともなる橋であった。佐久間盛政統治の時代すでに架橋されていたともいわれるが(金沢古蹟志)史料としては「加藩国初遺文」に文禄三年(一五九四)の架替えに際し、用材・人足について記されているのが比較的早期のものであろう。一七世紀の当橋に関するおもな記載には元和元年(一六一五)の架替え(「温故集録」加越能文庫)、寛永一〇年(一六三三)の「ころ木引通」禁止の高札(国事雑抄)、承応元年(一六五二)の架替え(「前田貞親手記」加越能文庫)、寛文元年(一六六一)橋詰への荷馬係留の禁令(国事雑抄)、同七年(八年か)洪水による破損修復や、延宝二年(一六七四)の橋板高欄の取替え(前田貞親手記)などがあり、この頃の橋の規模は、長さ五〇間・幅三間であった(延宝町絵図)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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