浪花千栄子(読み)ナニワ チエコ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「浪花千栄子」の解説

浪花 千栄子
ナニワ チエコ


職業
女優

本名
南口 キクノ

別名
別名=香住 千栄子(カズミ チエコ)

生年月日
明治41年 11月19日

出生地
大阪

経歴
両親と死別、9歳から大阪道頓堀で女中奉公造り酒屋にも奉公、独学で文字を覚えた。昭和3年新潮座に入り、大阪弁天座で初舞台。5年渋谷天外と結婚、松竹家庭劇に入団。天外、曽我廼十吾らの指導を受けたが、劇団が新喜劇に変わった25年天外と離婚、退団した。26年NHKラジオの「アチャコの青春手帖」に出演、同じく29年からの「お父さんはお人好し」では花菱アチャコと共演、なにわ女を好演した。溝口健二監督の映画「祇園囃子」で28年度ブルーリボン賞助演女優賞。29年「二十四の瞳」「女の園」、32年「大阪物語」、33年「喜劇・駅前旅館」、34年「花のれん」など映画で好演。この間、大阪府なにわ賞を受け、38年には第1回NHK放送文化賞を受賞した。自叙伝「水のように」がある。

受賞
ブルーリボン賞助演女優賞(昭28年度)「祇園囃子」,大阪府なにわ賞〔昭和33年〕,NHK放送文化賞(第1回)〔昭和38年〕 毎日映画コンクール女優助演賞〔昭和29年〕

没年月日
昭和48年 12月22日 (1973年)

伝記
池内紀の仕事場〈7〉名人たちの世界けったいな人びと―ホンマモンの芸と人喜劇の帝王 渋谷天外伝大阪の曲がり角清川虹子の愛と涙の交遊録―虹色変化の愉快な仲間たち地球の上に朝がくる―懐かしの演芸館 池内 紀 著棚橋 昭夫 著大槻 茂 著木津川 計 著清川 虹子 著池内 紀 著(発行元 みすず書房図書出版浪速社小学館東方出版廣済堂出版河出書房新社 ’04’00’99’89’88’87発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「浪花千栄子」の解説

浪花 千栄子
ナニワ チエコ

昭和期の女優



生年
明治41(1908)年11月19日

没年
昭和48(1973)年12月22日

出生地
大阪

本名
南口 キクノ

別名
別名=香住 千栄子(カズミ チエコ)

主な受賞名〔年〕
ブルーリボン賞助演女優賞(昭28年度)「祇園囃子」,毎日映画コンクール女優助演賞〔昭和29年〕,大阪府なにわ賞〔昭和33年〕,NHK放送文化賞(第1回)〔昭和38年〕

経歴
両親と死別、9歳から大阪道頓堀で女中奉公、造り酒屋にも奉公、独学で文字を覚えた。昭和3年新潮座に入り、大阪弁天座で初舞台。5年渋谷天外と結婚、松竹家庭劇に入団。天外、曽我廼十吾らの指導を受けたが、劇団が新喜劇に変わった25年天外と離婚、退団した。26年NHKラジオの「アチャコの青春手帖」に出演、同じく29年からの「お父さんはお人好し」では花菱アチャコと共演、なにわ女を好演した。溝口健二監督の映画「祇園囃子」で28年度ブルーリボン賞助演女優賞。29年「二十四の瞳」「女の園」、32年「大阪物語」、33年「喜劇・駅前旅館」、34年「花のれん」など映画で好演。この間、大阪府なにわ賞を受け、38年には第1回NHK放送文化賞を受賞した。自叙伝「水のように」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「浪花千栄子」の解説

浪花千栄子 なにわ-ちえこ

1907-1973 昭和時代の女優。
明治40年11月19日生まれ。昭和5年松竹家庭劇に入座。同年2代渋谷天外と結婚する。戦後,離婚。NHKのラジオドラマ「アチャコ青春手帖(てちょう)」で人気をえる。軽妙な演技と得意の大阪弁で「祇園囃子(ぎおんばやし)」「彼岸花」などの映画や舞台のわき役として活躍。昭和48年12月22日死去。66歳。大阪出身。本名は南口(なんこう)キクノ。著作に「水のように」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「浪花千栄子」の解説

浪花 千栄子 (なにわ ちえこ)

生年月日:1908年11月19日
昭和時代の女優
1973年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の浪花千栄子の言及

【松竹新喜劇】より

…旗揚げのプログラムは茂林寺文福(もりんじぶんぷく)こと曾我廼家十吾(そがのやとおご)(1892‐1974)と館直志(たてなおし)こと渋谷天外合作《丘の一本杉》,和老亭当郎(わろうていとうろう)こと曾我廼家十郎作《手》,一堺漁人(いつかいぎよじん)こと曾我廼家五郎作《嵯峨野の雪》ほかであった。参加メンバーには渋谷天外,曾我廼家十吾,浪花(なにわ)千栄子(1907‐73),藤山寛美(かんび)(1929‐90),曾我廼家大磯,曾我廼家明蝶(めいちよう),曾我廼家五郎八,曾我廼家鶴蝶(つるちよう)らがいる。松竹新喜劇結成のきっかけは,喜劇王といわれていた曾我廼家五郎(曾我廼家劇)が48年11月に他界したことにあった。…

※「浪花千栄子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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