フランスの作家ジュール・ベルヌの長編小説。1869~70年発表。海上に巨大な謎(なぞ)の怪獣が出没し船をしきりに襲う。そこで、科学者アロナックスの一行は探索に乗り出すが、怪獣の正体は実は巨大な潜水艦ノーチラス号であって、その中に逆に閉じ込められる。潜水艦の指揮者は、社会を憎み海を熱愛するネモ船長で、一行は船長の海底冒険旅行に巻き込まれる。詩のような海底の神秘、沈んだ大陸アトランティスの景観、大ヤリイカとの闘い、南極探検など、想像を絶する旅が続く。やがて一行は、狂気に取り憑(つ)かれたネモ船長から逃れる決意をする。
[私市保彦]
『石川湧訳『海底二万里』全2冊(岩波少年文庫)』▽『清水正和訳『海底二万海里』(1973・福音館書店)』▽『私市保彦著『ネモ船長と青ひげ』(1978・晶文社)』
4月1日の午前中に、罪のないうそをついて人をかついでも許されるという風習。また、4月1日のこと。あるいは、かつがれた人のこと。四月ばか。万愚節。《季 春》[補説]西洋もしくはインドに始まる風習で、日本...