航海・航空用の距離の単位。国際単位系(SI)には含まれていないが、その他の非SI単位として示されている。イギリスの天文学者ガンターE. Gunter(1581―1626)の提案によるもので、17世紀から用いられている。地球の表面、つまり球面上を航行する便宜から、緯度1分に対する平均の長さとして採用された。したがってその距離は緯度により異なる。イギリス海軍本部およびイギリス商船は、6080フィート(1853.18メートル)を1海里とし、ほかの国では1852メートルとする。イギリスは緯度48度における経線上の距離を、ほかの国は45度における距離を採用したことによる。1929年の国際水路会議では1852メートルに統一することを勧告しており、日本もこれに従っている。ほかに電信海里といわれるものがある。これは6087フィート(1855.32メートル)を1海里とし、赤道における経線上の1分の距離をとっている。
[小泉袈裟勝・今井秀孝]
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