渋川流(読み)シブカワリュウ

デジタル大辞泉 「渋川流」の意味・読み・例文・類語

しぶかわ‐りゅう〔しぶかはリウ〕【渋川流】

柔術一派江戸時代渋川伴五郎によって創始されたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「渋川流」の意味・読み・例文・類語

しぶかわ‐りゅうしぶかはリウ【渋川流】

  1. 〘 名詞 〙 柔術の一派。江戸時代の初め、渋川伴五郎の創始したもの。
    1. [初出の実例]「渋川流といふ訳でもないが、吾が拇指をかけて、ぎくりとやってしまった」(出典:幻談(1938)〈幸田露伴〉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「渋川流」の意味・わかりやすい解説

渋川流
しぶかわりゅう

柔術の一流派。流祖は渋川伴五郎義方(ばんごろうよしかた)(1652―1704)。義方は関口流2代関口八郎左衛門氏業(うじなり)の高弟で1680年(延宝8)皆伝を得、師の薦めで信州松代(まつしろ)真田(さなだ)侯に仕えたが、のち江戸に出て、芝に道場武義堂(ぶぎどう)を開き、渋川流を称した。技術の内容は関口流を改編したものが大部分であったが、「心のねり」「践占(ふみしめ)」ということを強調したのが特色で、一躍有名となった。門人の弓場弾右衛門政賢(ゆばだんえもんまさかた)(のち友右衛門胤親(ともえもんたねちか))が2代目、その子資矩が3代目を継いだ。資矩は、長沼流兵学を佐枝尹重(さえぐさただしげ)に学んで免許を得て、大名らの門人も多く、道場を麻布我善坊(あざぶがぜんぼう)に移した。4代伴五郎時英(ときひで)(1720―97)は、幼少より聡明(そうめい)の誉れ高く、父について長沼流を修め、父のつくった柔術大意・同稽古規などの口義書をはじめ、『柔術目彙(もくい)』『柔術大成録』『薫風雑話』など、多数の著述を残し、理論的にも、体系的にも、渋川流を大成した。

[渡邉一郎]

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デジタル大辞泉プラス 「渋川流」の解説

渋川流

柔術の流派のひとつ。江戸時代前期、関口流を学んだ渋川伴五郎義方(よしかた)が、江戸の芝に道場を開いて創始。

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世界大百科事典(旧版)内の渋川流の言及

【渋川伴五郎】より

…江戸前期の柔術家。渋川流柔術の祖。字(あざな)は義方。…

※「渋川流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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