翻訳|colorimeter
色を数値で表すための計器。色彩計ともいう。国際照明委員会(CIE)が定めたXYZ表色系による表示方法が現在もっとも広く用いられている。この方法によれば、赤、緑、青の三原色に対応する三つの刺激値X、Y、Zを物理的に測定することによって対象とする色に対応した一組の数値(色度座標)が決定されるが、このために用いる一種の分光光度計をいう。刺激値X、Y、Zは、人間の色感覚の機能に関与する3種類の視細胞の分光感度を模型的に表した「スペクトル刺激値」を指定することによって計算されるものであり、測色計は可視波長全域(380~780ナノメートル)にわたって色のスペクトルを測定し、指定値に基づいて三刺激値を求める装置である。
[三井清人]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…測色計,色度計ともいう。光源が発する光の色(光源色)や,物体が反射,または透過する光の色(物体色)を表示するための数値を測定する装置。…
… X,Y,Zを求めるには,X,Y,Zの分光感度ともいうべき等色関数(λ),(λ),(λ)を,被測定光の分光エネルギーに波長ごとに掛けて,これを全波長にわたって足せばよい。これらの操作を実行するのが測色計であるが,(λ),(λ),(λ)と同じ分光感度をもった3種類の受光器で直接に光のX,Y,Zを測定するフィルター式のものと,分光器と受光器の組合せで光の分光エネルギー分布を測定し,あと計算でX,Y,Zを求める分光式のものとがある。どちらもそれぞれ特長があり,フィルター式のものは小型軽量化の点で優れ,分光式のものは精密測定の点で秀でている。…
※「測色計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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