湯の里4遺跡(読み)ゆのさとよんいせき

日本歴史地名大系 「湯の里4遺跡」の解説

湯の里4遺跡
ゆのさとよんいせき

[現在地名]上磯郡知内町字湯ノ里

現在のJR津軽海峡線知内駅敷地にあった遺跡。昭和五八年(一九八三)の発掘調査後に消滅。知内川河口から約八キロ上流、標高約二三メートルの右岸段丘上に位置し、付近で多くの支流が合流する。後期旧石器時代・縄文時代・続縄文時代の重層遺跡であるが、道南では数少ない旧石器時代の遺跡として著名。黄褐色ローム層(レス)から台形石器、細石刃と峠下型細石刃核、有舌尖頭器・掻器・削器・彫器、石刃と石刃核など約二万点が出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「湯の里4遺跡」の意味・わかりやすい解説

湯の里4遺跡
ゆのさとよんいせき

北海道上磯郡知内町にある遺跡。津軽海峡線の建設に伴う事前調査として,1983年に調査された。縄文時代中期などのものもあるが,旧石器時代のものとされている遺構遺物が重要。直径 1mほどの楕円形の土壙があり,中から石核4点,カンラン岩・コハク製の玉などが発見されている。土壙内の土壌脂肪酸分析したところ高等哺乳類の脂肪酸が検出され,遺物とあわせて墓の可能性が高いと考えられている。北海道ではまれな台形石器も出土している。

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