琥珀(読み)こはく(英語表記)amber, Bernstein

岩石学辞典「琥珀」の解説

琥珀

色,橙色の化石樹脂で,透明または半透明針葉樹によって形成される[Tomkeieff : 1954].アグスタイン(agstein),エレクトロン(electron), グレサム(glessum), リンクリウムlyncurium), 山猫石(lynx stone)などは同義.アラビア語でanbarは竜涎香(りゅうぜんこう)のことらしい.琥珀には無色透明なものもあり,しばしば昆や他の生物体を含んでいる.石炭層中の沖積土(alluvial soil), 海岸中(特にバルト海沿岸)に多く産する[隅田 : 2002].Bernsteinは琥珀(amber)のドイツ語[Tomkeieff : 1954].

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精選版 日本国語大辞典「琥珀」の解説

こ‐はく【琥珀】

〘名〙
① 地質時代の樹類が地中に埋没して石化したもの。おおむね黄色を帯び、透明または半透明。脂肪性のつやがある。摩擦すると静電気を起こしやすく、物を吸いつける性質をもつ。装飾、香料、利尿剤、電気絶縁材などの材料として用いる。また、仏教では七宝の一つに数える。あかだま。くはく。
※大安寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平二〇年(748)六月一七日「合誦数弐拾玖貫 五貫水精〈略〉二貫琥珀 一貫水精琥珀交並仏物」 〔李白‐客中行〕
※浮世草子・諸道聴耳世間猿(1766)一「琥珀の羽織、せめては是をとずんずんに引さきしは」

く‐はく【琥珀】

※十巻本和名抄(934頃)三「琥珀 兼名苑云琥珀〈虎伯二音 俗音久波久〉」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「琥珀」の解説

琥珀
こはく
amber

C40H64O4 。マツ類の樹脂の化石。非晶質,樹脂光沢,透明ないし半透明,黄または褐赤色。比重 1.04~1.10,硬度2~3。約 150℃で軟化し,250~300℃で溶ける。摩擦すると帯電し微粉を吸着する。古くから飾石として用いられている。透明度が高く,琥珀中に虫の化石などが封じ込まれたものは特に珍重される。パイプなどの工芸品になるものは,軟化点付近で圧力をかけて,琥珀の破片を融合させたものが多い。バルト海沿岸地方,シチリア島ルーマニアなどが主産地

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デジタル大辞泉「琥珀」の解説

こ‐はく【××珀】

地質時代樹脂の化石。黄色で半透明、樹脂光沢があり、非晶質。しばしば昆虫などの入ったものも見つかる。アクセサリーなどに利用。赤玉。
琥珀おり」の略。
[類語]宝石たまぎょく宝玉勾玉原石金剛石ダイヤモンド玻璃石英水晶クリスタルクオーツ紫水晶アメシスト瑪瑙猫目石キャッツアイエメラルド翠玉緑玉石トパーズ黄玉オパール蛋白石トルコ石ターコイズガーネット柘榴石瑠璃鋼玉ルビーサファイア翡翠碧玉真珠パール

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普及版 字通「琥珀」の解説

【琥珀】こはく

玉の名。樹脂が久しく土中にあって化するという。黄色で透明なものを上質とする。こはく。〔博物志薬物仙傳に云ふ。の脂、地に入りて千年にして、して(ふくれい)と爲る。して琥珀と爲る。琥珀は一名江珠。今泰山に、を出だすも、琥珀無し。永昌に、琥珀を出だすも無し。

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