ちょうせきせつ
潮汐説
tidal theory
遭遇説あるいは衝突説ともいわれる太陽系成因論の一つ。S.Arrhenius(1913)の2恒星衝突説,T.C.Chamberlin(1901)・F.R.Moulton(1905)の微惑星説に引き継がれ,H.Jeffereys(1916)・J.H.Jeans(1917)により体系化された仮説。原始太陽に第二の恒星が接近し,潮汐作用により両星からフィラメント状の物質がふき出す。第二恒星が去ったあとで,物質雲は冷却,固化,収縮して惑星をつくる。惑星とならなかった物質は惑星の離心率を減少させるように働いた。この説によれば,惑星の公転面の一致,大きさの順序などが説明されるが,恒星の遭遇確率,フィラメント状物質の冷却速度,惑星の角運動量の説明に欠点が残る。
執筆者:平尾 良光
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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潮汐説
ちょうせきせつ
tidal hypothesis
1916年ジェームズ・H.ジーンズとハロルド・ジェフリーズが前後して唱えた太陽系の起源論。イマヌエル・カントおよびピエール=シモン・ラプラスの素朴な星雲説では,太陽系の諸特徴が説明できないことから,太陽が他天体と遭遇して惑星が生じたといういわゆる遭遇説が台頭し,潮汐説はその中軸であった。すなわち,他天体の引力によって,太陽表面に潮汐作用が起こり,惑星形成物質が放出されるという理論で,当時はきわめて有力視された。のちに惑星のもつ運動量がこの説では説明できなくなり,またそのような遭遇の起こる率があまりに小さいことから,1944年カルル・フリードリヒ・フォン・ワイゼッカーの提唱した乱流渦動説に道を譲った。近年では月の起源について潮汐説が取り上げられている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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潮汐説【ちょうせきせつ】
1917年ごろJ.ジーンズとH.ジェフリーズが唱えた太陽系生成理論。原始太陽の近くを他の恒星が通過し,その起潮力により原始太陽から大量の物質が連続的に噴出し,それが凝集して惑星,衛星になったという。現在は信じられていない。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の潮汐説の言及
【太陽系】より
…その後この星雲説に相対する遭遇説,捕獲説がいくつも現れたが,これらのすべてに共通の特徴は太陽が先に生まれその後で惑星がつくられたという主張である。遭遇説の代表的なものには微惑星説,潮汐説,連星説がある。カント=ラプラスの説から順を追って紹介しよう。…
※「潮汐説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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