澄渡る(読み)スミワタル

デジタル大辞泉 「澄渡る」の意味・読み・例文・類語

すみ‐わた・る【澄(み)渡る】

[動ラ五(四)]空・水などが一面に曇りなく澄む。「―・った秋空
[類語]澄む澄みきる冴える冴え渡る冴え返る透き通る澄ます清澄透徹

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「澄渡る」の意味・読み・例文・類語

すみ‐わた・る【澄渡】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 空気や液体などに濁りがなく、いちめんに澄む。また、光などに曇りがなく、すみずみまでとどく。
    1. [初出の実例]「月のいとあきらかに、空すみわたりてしづかなるに」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下)
    2. 「月影のすみわたる哉天のはら雲吹きはらふ夜はの嵐に〈源経信〉」(出典:新古今和歌集(1205)秋上)
  3. 音や声がさえて、響き広がる。
    1. [初出の実例]「月見つつうたふはうかのこきりこの竹の夜声のすみ渡るかな」(出典:七十一番職人歌合(1500頃か)四九番)
  4. 雑念迷いが全くなくなる。
    1. [初出の実例]「心すみ渡りて面白きを、無心の道とする人もあり」(出典:塩山和泥合水集(1386))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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