はいいろしんりんど
灰色森林土
grey forest soil ,grey wooded soil
ロシア・カナダ・米国北部などの温帯の森林ステップ(下草のある落葉広葉樹林)に,チェルノーゼム帯とポドゾル帯に挟まれて生成・分布する成帯性土壌。V.V.Dokuchaev(1879)提案。薄いO層の下に30cm以内の暗灰~灰色のA層,淡灰色の溶脱層(O層),褐~暗褐色の集積層(Bs層)の順に続き,100~160cm以下は炭酸塩集積層(CK層)。B層下部には粘土が集積。反応は弱酸性。森林植生と下草の両者の影響により,腐植蓄積作用とポドゾル化作用が組み合わさって生成した土壌型で,両過程の相対的強弱により,淡灰色森林土・灰色森林土・暗灰色森林土の3土壌種に区分。
執筆者:松井 健・吉永 秀一郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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灰色森林土
はいいろしんりんど
gray forest soil
中部ヨーロッパからユーラシアの内陸にかけて気候と植生の帯状配列がみられるなかで、冷温帯の混交林にほぼ対応分布する土壌として灰色森林土が認められる。腐植の集積した表土の直下に弱いポドゾル化作用を受けた灰色または灰褐色の下層土を有し、中程度の酸性を呈するもので、冷帯から寒帯に広がる針葉樹林下のポドゾルに移行する一方、温帯に向かって褐色森林土に変わる中間帯に位置する。したがって灰色ポドゾル性土(または灰褐色ポドゾル性土)とも名づけられる。ユーラシアでは東岸の湿潤気候地域にもみられ、高緯度側のポドゾル域と低緯度側の褐色森林土域の移行帯として、日本の北海道から東北地方にかけて山地や丘陵台地に分布している。
[浅海重夫]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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岩石学辞典
「灰色森林土」の解説
灰色森林土
質の落ちたチェルノゼム土壌で,草原と柏などを伴う森林ステップ地帯に発達する.顕著な灰色の層準で溶脱されているが,深い層準には炭酸塩が存在している.冬が長く夏が暑い大陸性気候の地域に発達する.様々な岩石の型の上に形成されるが,最も一般的には石灰質の岩石の上に見られる[Robinson : 1936, Gerasimov & Glazovskaya : 1965].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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灰色森林土【はいいろしんりんど】
温帯の大陸気候下の森林ステップ中間帯(下草のある落葉広葉樹林下)に分布する土壌型。暗灰色の腐植層下部に漂白された微粉でおおわれた淡灰色溶脱層があり,その下位に褐〜暗褐色の集積層,炭酸塩集積層と続く。腐植の蓄積とポドゾル化が組み合わさってできたもの。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内の灰色森林土の言及
【土壌型】より
…ブルニゼムはチェルノーゼムによく似た土壌であるが,溶脱作用はいっそう進んでいるため炭酸カルシウムの集積層はない。ステップのチェルノーゼム地帯と亜寒帯針葉樹林のポドゾル地帯の中間には,樹木と草本類からなる森林ステップが分布しているが,このような植生下に灰色森林土が分布している。灰色森林土の性質はチェルノーゼムとポドゾルの中間的なもので,表層は酸性反応を示すが,下層は中性~弱アルカリ性反応を呈し,粘土の移動・集積(レシベ化作用)が認められる。…
※「灰色森林土」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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