メタン系炭化水素(読み)メタンけいたんかすいそ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メタン系炭化水素」の意味・わかりやすい解説

メタン系炭化水素
メタンけいたんかすいそ
hydrocarbons of methane series

炭素水素から成り,化学式 CnH2n+2 の化合物の一群をいう。パラフィン系炭化水素飽和炭化水素ともいい,直鎖状のもののほか,側鎖を有するものがある。側鎖の位置や数によって多くの異性体がある。たとえばヘキサン C6H14 には5つの異性体がある。他の系列の化合物に比べて安定で,反応しにくい。国際純正・応用化学連合の命名法ではアルカンと呼ばれている。炭素原子数1~4個のもの (メタンエタン,プロパン,ブタン) は常温気体,5~16個のものは液体,17個以上は固体である。メタン,エタンは油田地帯の天然ガスの主成分として産出する。またメタンは池や沼の中で有機物が腐敗分解して発生する。低温では化学的にきわめて不活性で,普通の試薬,酸,塩基とほとんど反応せず,酸化や還元も受けにくいが,適当な条件下では種々反応を起す。たとえば直射日光または紫外線照射のもとでは,ハロゲンと置換反応を起し,触媒の存在下で高温に熱すると空気酸化を受け,種々の酸化物を生成する。濃硝酸とは高温で反応する。気体,液体のものはパラフィンろうとして用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メタン系炭化水素」の意味・わかりやすい解説

メタン系炭化水素
めたんけいたんかすいそ

アルカン

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