最新 地学事典 「炭酸塩飽和深度」の解説
たんさんえんほうわしんど
炭酸塩飽和深度
calcite saturation depth ,carbonate saturation depth
表面海水は,方解石およびあられ石について過飽和である。ところが,深さとともに過飽和度は減少し,飽和深度から下は未飽和状態になる。この過飽和度が減少する最大の理由は,水圧によって溶解度が増大するためであるが,水温が下がる効果もある。さらに,深層では有機物が分解し,pHが下がり,炭酸イオンの濃度が減少する効果もある。後者は,大西洋(水深が4~5kmの所)よりも太平洋(水深が1~2kmの所)のほうが炭酸塩が溶けやすいという結果も引き起こす。あられ石のほうが溶解度が大きい(不安定)ので,飽和深度は浅くなる。
執筆者:角皆 静男
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

