烏帽子山八幡宮(読み)えぼしやまはちまんぐう

日本歴史地名大系 「烏帽子山八幡宮」の解説

烏帽子山八幡宮
えぼしやまはちまんぐう

[現在地名]南陽市赤湯 烏帽子山

烏帽子山公園の北側、高さ約四〇メートルの山腹にあり、秋葉山、愛宕の峰と連なり、米沢盆地を一望する景勝の地である。祭神は応神天皇など三柱。旧県社。もと字八幡沢はちまんさわにあり、白幡しらはた宮と称された。「米沢事跡考」に「白旗の宮と言い、源義家の白旗を以て神体とす」とある。口碑によると、寛治七年(一〇九三)義家の弟加茂次郎義綱が出羽国に進軍した際、山城男山おとこやま八幡宮を分霊してこの地に勧請し、戦勝を祈ったのが起源という。明応年間(一四九二―一五〇一)伊達氏が社領二〇石を寄進し、蒲生氏も山林を寄進、上杉氏の時代にはその祈願所となった。深山寺伝(深山寺文書)によると、白幡宮の境内深山しんざん寺があり、別当であったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android