無外流(読み)むがいりゅう

精選版 日本国語大辞典 「無外流」の意味・読み・例文・類語

むがい‐りゅうムグヮイリウ【無外流】

  1. 〘 名詞 〙 剣術流派一つ江戸中期、近江国滋賀県甲賀郡の都治資持(つじすけもち)(=辻資茂とも)の創始したもの。流派名は資持の号から。山口流から出たという。〔武術流祖録(1843)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「無外流」の意味・わかりやすい解説

無外流
むがいりゅう

近世剣術の一流派。流祖は近江(おうみ)国甲賀(こうか)郡(滋賀県甲賀市)の人、都治(辻)月丹(つじげったん)資茂(すけもち)(1649―1727)。13歳のとき京に上り山口(やまぐち)流の伊藤将監(いとうしょうげん)に学び、1674年(延宝2)皆伝を許されて各地を遊歴し、1707年(宝永4)江戸・番町に道場を開き、無外流と称した。のち麻布吸江寺(あざぶきゅうこうじ)の石潭和尚(せきたんおしょう)に師事して禅を学び、一法居士(いっぽうこじ)の号を与えられ、1715年(正徳5)土佐藩主山内豊房(とよふさ)に招かれて有名となり多くの門弟を集めた。

[渡邉一郎]

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デジタル大辞泉プラス 「無外流」の解説

無外流

剣術の流派のひとつ。近江国出身の辻月丹資茂(つじげったんすけもち)が、山口流を学んだ後、1707年に江戸に道場を構えて創始。流派名は、月丹が授かった禅の印可一節“一法実無外”にちなむ。月丹が得た門人は累計5000人以上と伝わるが、自身は生涯清貧を貫いた。

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