無期(読み)ムゴ

デジタル大辞泉 「無期」の意味・読み・例文・類語

む‐ご【無期】

[名・形動ナリ]
いつ終わるかわからないこと。また、そのさま。
此度こたみ相撲すまひ勝ち負けの定まらむこと、いと―なり」〈宇津保・内侍督〉
長い時間にわたっていること。長期間であること。また、そのさま。
「馬は留りて草食へば、それに随ひて―に立てり」〈今昔・一九・三〉

む‐き【無期】

一定期限がないこと。⇔有期
無期懲役」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「無期」の意味・読み・例文・類語

む‐ご【無期】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「ご」は「期」の呉音 )
  2. その時が、いつまでも来そうもないこと。事柄がいつ終わるかわからないこと。際限のないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「相撲(すまひ)勝負のさだまらむこと、いとむごなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)
  3. 期限がわからないほどに長いこと。長い時間・長い期間にわたっていること。また、その期間やそのさま。
    1. [初出の実例]「いと恋しきに、見でやむごにあらん」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下)
    2. 「すべなくて、むごののちに、えい、といらへたりければ」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一)

む‐き【無期】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 期限の定まらないこと。また、期限のないこと。むご。〔仏和法律字彙(1886)〕 〔詩経小雅・南山有台〕
  3. むきけい(無期刑)」「むきちょうえき(無期懲役)」の略。
    1. [初出の実例]「重井(おもゐ)葉石等の重だちたる人々は、有期流刑とか無期とかの重罪なりければ」(出典:妾の半生涯(1904)〈福田英子〉六)

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