デジタル大辞泉 「無」の意味・読み・例文・類語
む【無】[漢字項目]
[学習漢字]4年
〈ム〉
1 存在しない。…がない。「無益・無休・
2 …でない。…しない。「無数・無道・無量・無論」
3 ないがしろにする。なみする。「無視・無法」
〈ブ〉1に同じ。「無事・無精・無難・無頼・無礼・無愛想/傍若無人」
[名のり]な・なし
[難読]
む【無/×无】
1 何もないこと。存在しないこと。「―から有を生ずる」⇔有。
2 哲学の用語。
㋐存在の否定・欠如。特定の存在がないこと。また、存在そのものがないこと。
㋑一切の有無の対立を超え、それらの存立の基盤となる絶対的な無。
3 禅宗で、経験・知識を得る以前の純粋な意識。「―の境地」
[接頭]名詞に付いて、そのものが存在しないこと、その状態がないことの意を表す。「―感覚」「―資格」「―届け」「―免許」
[類語]空・烏有
ぶ【無】
1 …でない、…しない、などの意を添える。「
2 …がわるい、…がよくない、などの意を添える。「
[補説]「不…」「無…」の使い分けについては、概して「不」は状態を表す語に付き、「無」は体言に付くとはいえるが、古来、「不(無)気味」「不(無)作法」など両様に用いられる語も少なくない。また、「不」字は呉音フ、漢音フウであって、ブは「無」字の漢音ブに影響されて生じた慣用音と思われる。