無量義経(読み)むりょうぎきょう(英語表記)Ananta-nirdeśa-sūtra

精選版 日本国語大辞典 「無量義経」の意味・読み・例文・類語

むりょうぎ‐きょう ムリャウキャウ【無量義経】

法華三部経一つ法華経開経序論に当たる)とされ、実相の法(無量義)について説いたもので、とくに今まで説かれてきた教えはいまだ真実を顕わしていないが、これから真実の法が説かれるとして法華経の説かれる伏線が示されたもの。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「無量義経」の意味・読み・例文・類語

むりょうぎきょう〔ムリヤウギキヤウ〕【無量義経】

大乗経典。1巻。曇摩伽陀耶舎どんまかだやしゃ訳。481年成立。法華三部経の一。法華経の序論に当たる開経とされ、無相一法から無量義、実相諸法が生じることについて説いたもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「無量義経」の意味・わかりやすい解説

無量義経
むりょうぎきょう
Ananta-nirdeśa-sūtra

大乗仏教経典。1巻。建元3 (481) 年に曇摩伽陀耶舎 Dharmagatayaśasが訳出。古来法華三部経 (→三部経 ) の一つに数えられ,開経と称される。訳語の不統一,文体,内容諸点からみて,中国で撰述されたとも考えられている。徳行説法功徳の3品から成り,無量の法が唯一空相から生じることを説いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android