熾盛(読み)しじょう

精選版 日本国語大辞典 「熾盛」の意味・読み・例文・類語

し‐じょう ‥ジャウ【熾盛】

〘名〙 (形動) (「じょう」は「盛」の呉音) 火が燃え上がるように勢いが激しくさかんであること。気勢のいちじるしいこと。また、そのさま。しせい
今昔(1120頃か)二「三万六千の兵衆、熾盛に守て敵の心を成す者无して、敢て恐るる事无し」
※妙好人伝(1842‐52)初「凡夫生質(むまれつき)は貪欲熾盛(シジャウ)にして」

し‐せい【熾盛】

〘名〙 (形動) =しじょう(熾盛)
発心集(1216頃か)八「即悪心の熾盛(シセイ)なる故なるべし」
雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉上「時熾盛(シセイ)なりし政治思想の俄然と退歩に就き」 〔漢書‐匈奴伝下〕

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デジタル大辞泉 「熾盛」の意味・読み・例文・類語

し‐せい【×熾盛】

[名・形動]火が燃え上がるように勢いの盛んなこと。また、そのさま。
数年の間に、その業益々―にして」〈中村訳・西国立志編

し‐じょう〔‐ジヤウ〕【×熾盛】

[形動ナリ]しせい(熾盛)」に同じ。
邪見―なること限りなし」〈今昔・一七・二〉

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