片角村(読み)かたかくむら

日本歴史地名大系 「片角村」の解説

片角村
かたかくむら

[現在地名]八千代町片角

鬼怒きぬ川西岸の肥沃な沖積地水田地帯に所在。堤防下の道に沿って集落が形成される。対岸中居指なかいざし(現下妻市)。小字には長町ながつちよ・キレスなど珍しいものがあるほか、古い流作地の名残を示す中之内なかのうち切洲きりすなどがあり、堤防下に網代場あじばがある。

天正一〇年(一五八二)武田氏が天目山の合戦で滅亡し、落武者三人が当地に逃れて漁を始め、古河公方足利義氏に初魚を献上したという。江戸時代には当村から鮭漁の焼印鑑札が鬼怒川筋の村々の網代場に出された。


片角村
かたかくむら

[現在地名]菊池市片角

立石たていし村の東方、隈府わいふ町から南のいま村に至る道沿いにある。隈府町高札辻より約一〇町。慶長九年(一六〇四)九月の検地帳に田一三町六反余・畠一三町一反九畝余、分米二七三石四斗余とある。近世は河原手永に属し、「国誌」は小村として鵜木を記す。文化一一年(一八一四)頃の河原手永手鑑には小村の光善寺こうぜんじが記され、高二四二石一斗余、田九町四反九畝余・畑六町六反一畝余、竈数三二・人数一四一、牛馬二九、氏神八幡宮とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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