犬供養(読み)いぬくよう

関連語 菊池 うば 名詞

改訂新版 世界大百科事典 「犬供養」の意味・わかりやすい解説

犬供養 (いぬくよう)

千葉県や茨城県の利根川下流域をはじめ,栃木福島,宮城の諸県にかけて行われる女の行事。この行事には,動物の死を弔うという性格と人間の安産を祈願するという性格とがある。福島,宮城では前者の,利根川下流域や栃木では後者の性格が強くみられる。利根川下流域では十九夜講やユサン講などの講員である若い嫁が,毎年2月から4月ころにかけて定期的に行うが,雌犬が死んだ際に臨時に行うこともある。犬卒塔婆とよぶY字形の塔婆に握飯を入れた藁苞(わらづと)をつけて,村はずれの川や三差路まで鉦(かね)・太鼓で送っていき,そこに立ててくる。これは無事に子どもが生まれてくることを願う安産祈願の行事である。同時に,犬供養は犬卒塔婆を村境まで送っていって立てることから,虫送りなどと同じく,村の中の災厄を村外に送り出し,再び入ってこないようにしようとする行事ともいえる。
執筆者:


出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

初冠,加冠,烏帽子着ともいう。男子が成人し,髪形,服装を改め,初めて冠をつける儀式。元服の時期は一定しなかったが,11歳から 17歳の間に行われた。儀式は時代,身分などによって異なり,平安時代には髪を...

元服の用語解説を読む