梵語のスツーパ(stūpa)に由来する塔の総称。一般にはソトバとよばれ,卒塔婆・率塔婆・卒都婆とも書く。塔婆はその省略形。浮図・浮屠(ふと)ともよぶ。本来は仏舎利を埋蔵する施設の意だが,供養・祈願・報恩の施設も塔婆と総称した。材質から木製・石製,まれに金属製のものに分類され,形から,層塔・宝塔・多宝塔・宝篋印塔(ほうきょういんとう)・五輪塔・板碑・笠塔婆・無縫塔(むほうとう)(卵塔(らんとう))・石幢(せきどう)およびこれらの変形に分類できる。建立の目的から,埋葬地に建立される墓塔,詣墓(まいりばか)のような埋葬地ではない場所に建立される供養塔,年忌供養のときに建立される石塔あるいは板塔婆,また祈願や報恩のために建立された塔などに分類できる。
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…釈迦の遺骨を納めた聖建造物。パーリ語でトゥーパthūpa,中国や日本では窣堵波,卒塔婆(そとば),塔婆,塔,浮図(ふと)などといい,スリランカではダーガバdāgaba(遺骨を納める所を意味するdhātugabbhaの転訛)とも呼ぶ。また礼拝対象一般を指すチャイティヤと同義とされることもある。…
…卒都婆,率都婆などとも書く。語源的には釈迦仏の遺骨を収めた仏塔であるストゥーパが漢訳されたもので,広義には三重塔,五重塔,十三重塔などの塔や五輪石塔などをも指すが,今日一般に用いる卒塔婆の意は木製の塔婆を指す。木製卒塔婆には角塔婆,板塔婆,経木(へぎ)塔婆の別がある。…
※「塔婆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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