狩鹿野村(読み)かるがのむら

日本歴史地名大系 「狩鹿野村」の解説

狩鹿野村
かるがのむら

[現在地名]宇ノ気町狩鹿野

河北潟の北辺、能登街道に沿う。南東指江さすえ村。北東のとんび山を最高点とする丘陵を背に金錆かなさび(現気屋川)悪水あくすい川・宇ノ気川による沖積低地が河北潟まで広がる。金錆川は狩鹿野川ともよばれた(三州地理志稿)。中世は北英田きたあがた保の内。古くは萱野・苅野・軽賀野・雁金と表記したが、近世以後狩鹿野が定着、カルガノのほかカリガノとよばれた(仮名付帳・「圭邑名林」など)三日月の日記(加越能文庫)は雁の野の里としている。文政九年(一八二六)の河北郡図と弘化四年(一八四七)の河北郡図(県立図書館蔵)によると、河北潟の北辺は悪水川と能瀬のせ川の河口土砂堆積で延長し、その間にできた入江と島を狩鹿野不湖と記す。「遊三国嶺記」には狩路池とみえる。慶応元年(一八六五)の河北郡分間絵図(高樹文庫)では陸地となっており、以後同地点の川を不豪ふごう川という。「能登日記」は指江村と当村の間の景観を山手には楮を植え山を削って畑を作り、海手には大潟が見え、その辺りは広い水田地帯で江を埋めて田にしているなどとよく開墾された様子を描写している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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