精選版 日本国語大辞典 「一人歩き」の意味・読み・例文・類語
ひとり‐あるき【一人歩・独歩】
- 〘 名詞 〙
- ① 同行者もなく、ひとりで歩くこと。
- [初出の実例]「尊は日本にますと云魚わ目が赤い物ぞ。独あるきをする魚ぢゃに依て云ぞ」(出典:古活字本毛詩抄(17C前)八)
- ② 子ども、老人、病人などが人の助けをかりないで、自分の力で歩くこと。
- ③ 人に助けられないで、独力で生活をすること。自分だけで事を行なうこと。
- [初出の実例]「やうやう作者にしてやったが、まだまだ独歩(ヒトリアルキ)は出来やせん」(出典:滑稽本・狂言田舎操(1811)下)
- ④ 当初の趣旨や意図とは関係なく勝手に動いていくこと。
- [初出の実例]「それ自身独立で独り歩きをしているのはもちろんで」(出典:私小説の系譜(1948)〈中野好夫〉)