現の証拠(読み)ゲンノショウコ

デジタル大辞泉 「現の証拠」の意味・読み・例文・類語

げん‐の‐しょうこ【現の証拠】

フウロソウ科多年草山野自生。葉は手のひら状に裂ける。夏、白色紅紫色の5弁花をつけ、実は熟すと五つに裂ける。地上部をせんじて下痢止めなどに用いる。名は、効き目がすぐに現れることに由来。みこしぐさ。 夏》「殉難碑―の花は欠く/青畝

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精選版 日本国語大辞典 「現の証拠」の意味・読み・例文・類語

げん‐の‐しょうこ【現証拠・験証拠】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 現実にある証拠。
    1. [初出の実例]「現の証拠を尋出て見せた様なそ」(出典:史記抄(1477)一六)
    2. 「それでもあの子に疑ひ晴れずば現(ゲン)の証拠は此笠木」(出典:浄瑠璃須磨都源平躑躅(1730)三)
  3. フウロソウ科の多年草。日本全土および朝鮮、台湾の路傍や山野に生える。茎は地をはい、長さ三〇~七〇センチメートルになる。葉は長柄をもち対生。ふつう掌状に三~五裂し裂片の上部には鈍い鋸歯(きょし)があり、葉面には暗紫色斑点がある。夏、葉腋(ようえき)から花茎を出し、白ないし紅紫色の小さな五弁花を一~二個ずつ付ける。果実は長さ一~二センチメートルのくちばし状で、熟すと下から五裂して種子をはじき飛ばす。茎、葉を煎(せん)じて飲めば大腸カタル赤痢胃潰瘍(いかいよう)などに効用があるとされる。漢名は牛扁で、牛児苗は誤用。みこしぐさ。ふうろそう。たちまちぐさ。つるうめそう。《 季語・夏 》 〔大和本草(1709)〕

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