生知(読み)せいち

精選版 日本国語大辞典 「生知」の意味・読み・例文・類語

せい‐ち【生知】

〘名〙 生まれながらに知ること。天性すぐれ、学ばないでも事物道理に通じること。しょうち。
※本朝文粋(1060頃)九・聴第一皇子初読御注孝経詩序「雖生知幼敏。非教不立」
信長記(1622)九「賞罰ただしうして、人の邪正をわきまへ給ふ事、生知(セイチ)とも申つべし」 〔任昉‐斉竟陵王行状〕

しょう‐ち シャウ‥【生知】

〘名〙 (「しょう」は「生」の呉音) 生まれながらに知ること。自然智(じねんち)せいち
正法眼蔵(1231‐53)法性「たとひ生知(しゃうち)なりとも、かならず尋師訪道すべし」

なま‐しり【生知】

〘名〙 (形動) (「なまじり」とも。「なま」は接頭語) 物事を十分に知らないこと。熟知していないこと。また、そのさま。
※古文真宝笑雲抄(1525)二「不敢軽用とはをつかちをつかちなましりな事を聊爾にはせぬ物ぞ」

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デジタル大辞泉 「生知」の意味・読み・例文・類語

せい‐ち【生知】

生まれながらにして知ること。学ばないでも事の道理に通ずること。

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普及版 字通 「生知」の読み・字形・画数・意味

【生知】せいち

生まれながらにして知る。〔論語、季氏〕孔子曰く、生まれながらにして之れを知るは、上なり。學びて之れを知るは、なり。困(くる)しみて之れを學ぶは、其のなり。

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