生麩(読み)ナマフ

デジタル大辞泉 「生麩」の意味・読み・例文・類語

なま‐ふ【生×麩】

小麦粉に含まれるでんぷん質を水で流し去り、残ったたんぱく質グルテンを形成したものにもち米などを加え、ゆでるか蒸すかしたもの。汁の具や煮物に用いる。

しょう‐ふ〔シヤウ‐〕【生×麩】

なまふ」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「生麩」の意味・読み・例文・類語

なま‐ふ【生麩】

  1. 〘 名詞 〙 小麦粉に水を加えてこね、布袋に入れて水中でもんで澱粉質を出した後の麩質。蒸すかゆでて料理に用いる。
    1. [初出の実例]「逃尻に草鞋はくまなかりけり〈西虎〉 向ふ蒐やなま麩ふむらん〈友雪〉」(出典:俳諧・飛梅千句(1679)賦何一字露顕俳諧)

しょう‐ふシャウ‥【生麩】

  1. 〘 名詞 〙
  2. しょうふ(漿麩)
  3. なまふ(生麩)

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栄養・生化学辞典 「生麩」の解説

生麩

 コムギ粉食塩を加えて練り,デンプンを水洗いして除き,残るグルテンを材料に蒸煮した製品.これを焼くと焼麩という.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の生麩の言及

【麩】より

…小麦粉を水でこね,粘りが出たところで布袋に入れて水中でもみ洗いすると,デンプンが溶出して袋の中には小麦タンパクのグルテンが残る。このグルテンをふつう〈もち麩〉といい,これを加工して各種の生麩(なまふ)や焼麩がつくられる。水中に溶出したデンプンを集めて乾燥したものが正麩(漿麩)(しようふ)で,菓子やのり(糊)の材料とされる。…

※「生麩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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