20世紀日本人名事典 「田中千代」の解説
田中 千代
タナカ チヨ
昭和・平成期のファッションデザイナー 田中千代学園理事長;田中千代服飾専門学校校長。
- 生年
- 明治39(1906)年8月9日
- 没年
- 平成11(1999)年6月28日
- 出生地
- 東京市芝区田村町(現・東京都港区)
- 旧姓(旧名)
- 松井
- 学歴〔年〕
- 双葉高女〔大正13年〕卒,ニューヨーク大学修了
- 主な受賞名〔年〕
- 兵庫県文化賞〔昭和30年〕,産経服装文化章〔昭和31年〕,藍綬褒章〔昭和43年〕,勲三等瑞宝章〔昭和52年〕,東京都名誉都民〔平成3年〕
- 経歴
- 18歳で地理学者・田中薫と結婚。昭和3年から夫とともに4年間欧米に留学。デザインや洋裁技術を学び、特にチューリヒではオットー・ハスハイエ教授に師事。7年帰国して鐘紡(カネボウ)に入り、企業デザイナーとなる。7年田中千代学園を創立し、芦屋、東京、名古屋、福岡に学校を設立、日本のファッション教育の基礎を築いた。戦後は皇后良子(現・皇太后)の服装の相談役を10年以上つとめた。民族衣装の収集家としても知られ、平成元年東京・渋谷に民族衣装館を設立。著書に「田中千代服飾事典」など。没後の12年、遺族により民族衣装コレクション約5千点が国立民族学博物館に寄贈される。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報