異歯性(読み)いしせい

精選版 日本国語大辞典 「異歯性」の意味・読み・例文・類語

いし‐せい【異歯性】

〘名〙 一個体において、歯が、そのある場所機能差異によって形態分化が起こり、さまざまな形態になること。爬虫類哺乳類多くの群に見られ、哺乳類では、その形態によって門歯犬歯前臼歯(きゅうし)後臼歯に区別される。⇔同歯性

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デジタル大辞泉 「異歯性」の意味・読み・例文・類語

いし‐せい【異歯性】

動物の一個体に、2種類以上の形の歯があること。主に哺乳類にみられ、門歯・犬歯・前臼歯・臼歯がある。⇔同歯性

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「異歯性」の意味・わかりやすい解説

異歯性
いしせい

動物のあごに生えている歯が、その生えている位置によって形状が異なっている性質をいう。これに対して、位置によらず一様に歯が同大同形であるものを同歯性という。哺乳(ほにゅう)類は異歯性を示し、歯の形態的な差に応じ、それぞれの歯の役割も異なる。上あご、下あごともに正中線より順次左右に門歯、犬歯、前臼歯(ぜんきゅうし)、後臼歯となっている。ただし、ハクジラでは同歯性である。哺乳類を除く脊椎(せきつい)動物、および爬虫(はちゅう)類のうち毒牙(どくが)に変化した歯がある有毒のヘビなどを除く脊椎動物は、同歯性である。

[高橋純夫]

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