疎水基(読み)ソスイキ(英語表記)hydrophobic group

デジタル大辞泉 「疎水基」の意味・読み・例文・類語

そすい‐き【疎水基】

水となじみにくい原子団アルキル基・フェニル基などで、ベンゼンなどに親和性をもつので親油基ともいう。→親水基

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精選版 日本国語大辞典 「疎水基」の意味・読み・例文・類語

そすい‐き【疎水基】

  1. 〘 名詞 〙しんゆき(親油基)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「疎水基」の意味・わかりやすい解説

疎水基
そすいき
hydrophobic group

長鎖のアルキル基やフルオロカーボン鎖、あるいはベンゼン環や脂環式の原子団をさす。親油基oleophilic groupともいう。これらの原子団は水分子水素結合をつくりにくい。つまり水との親和性に乏しい。これらの原子団に水素原子をつけて化合物をつくると、例外なく水に不溶・難溶のものとなる。逆にケロシンやベンゼンなど油溶性の化合物とはよくなじみ、溶解度も大きい。せっけんやABSその他の界面活性剤は、親水基と疎水基の両方を分子内にもっており、したがって油と水との界面に群がる。このために界面張力に大きな変化を引き起こすのである。

山崎 昶]

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改訂新版 世界大百科事典 「疎水基」の意味・わかりやすい解説

疎水基 (そすいき)
hydrophobic radical

分子の中にある原子グループ(基)で,水を嫌い,水と親和せず,油との親和性の大きい,水に対する溶解性のないもの。親油基oilphilic radicalともいう。アルキル基CnH2n+1-,アリール基C6H5-などの炭化水素鎖がその代表的な例である。基の構造が化学的に極性のないもの,すなわち電気的に+の中心と-の中心が分かれていないものが疎水基となり,電気的双極子を形成しない。分子または基で極性のないものは非極性の溶剤(油など)に溶けやすく,極性のあるものは極性の溶剤(水など)に溶けやすい。
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栄養・生化学辞典 「疎水基」の解説

疎水基

 親油基ともいう.分子の中の原子団のうち,脂溶性溶媒に親和性のあるもの.解離せず,極性のない原子団.

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化学辞典 第2版 「疎水基」の解説

疎水基
ソスイキ
hydrophobic group

[別用語参照]親水基

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