親水基(読み)しんすいき(英語表記)hydrophilic group

日本大百科全書(ニッポニカ)「親水基」の解説

親水基
しんすいき
hydrophilic group

分子の中にある原子団うち、水分子との間に結合(水素結合)をつくりやすいものをいう。多くはイオンになりやすいもの、つまり極性の著しい原子団であり、いわゆる活性水素原子を含む。酸素、窒素、硫黄(いおう)などの原子を含むはおおむね親水基であり、炭化水素のかけらのような疎水基とは、水との親和性が大幅に異なる。界面活性剤は疎水基と親水基の両方を含むが、その力のバランスを示すのがHLBである。

[山崎 昶]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版「親水基」の解説

親水基
シンスイキ
hydrophilic group

化合物の分子を構成する基のうち,水との親和性の大きい基.たとえば,-COOH,-CH2OHのような極性基はいずれも親水基であって,水面上で高級脂肪酸高級アルコール単分子膜をつくるとき,これらの基は水中側に向く.一方,炭化水素基は水との親和性が小さく,水面と反対側向き,疎水基といわれる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

精選版 日本国語大辞典「親水基」の解説

しんすい‐き【親水基】

〘名〙 水との親和性が高く、油との親和性の低い基。カルボキシル基、水酸基、スルホン酸基など。疎油基。⇔親油基

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「親水基」の解説

しんすい‐き【親水基】

分子水素結合などによる弱い結合をつくる原子団水酸基・カルボキシル基・アミノ基など。→疎水そすい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

栄養・生化学辞典「親水基」の解説

親水基

 物質の原子団のうち,水に親和性の大きいもの.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版「親水基」の解説

しんすいき【親水基 hydrophilic group】

分子を構成する原子団(基)の極性が大きく,水に対する親和性の強いもの。疎油基ともいう。これに対し極性の小さな基は疎水基あるいは親油基とよばれる。親水基の大きな(HLBの値の大きい)分子は水などの極性溶媒に対する溶解性が大きい。また界面活性剤のように異なる極性の物質界面に作用する物質群では,分子内の分極性,極性基の位置が物性に大きな影響を及ぼす。そのため,親水基,疎水基(または極性基,非極性基)の概念が重要となる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

巡視船

海上保安庁に所属し海上の警備と救難業務を行なう船。外洋で行動する大型で航洋性があるものを巡視船といい,港内や湾内などのかぎられた水域で行動する 100総t程度以下の小型のものを巡視艇と呼ぶ。武器として...

巡視船の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android