(読み)ソ

精選版 日本国語大辞典 「疽」の意味・読み・例文・類語

そ【疽】

  1. 〘 名詞 〙 悪性の腫物の一種。癰(よう)種類背部などに生じ、筋骨をくさらすようになる。
    1. [初出の実例]「三年春疽発背卒」(出典続日本後紀‐嘉祥三年(850)二月乙丑)
    2. [その他の文献]〔十巻本和名抄(934頃)〕〔史記‐呉起伝〕

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普及版 字通 「疽」の読み・字形・画数・意味


10画

[字音]
[字訓] できもの

[説文解字]

[字形] 形声
声符は且(そ)。〔説文〕七下に「久癰(きうよう)なり」(小徐本)とあり、悪性の腫瘍(しゆよう)。今の癌(がん)などにあたるものであろう。〔史記項羽紀〕に、項羽と訣れた増が、帰郷途中「疽、背に發して死せり」とあり、〔注〕に「骨に附く癰(よう)なり」とみえる。

[訓義]
1. ふきでもの、できもの、悪性のできもの。
2. かゆい、かゆい病。

[古辞書の訓]
立〕疽 アヲシ・カサ 〔字鏡集〕疽 モレモノ・アヲシ・カサ・ヲモハシ

[熟語]
疽腫疽瘡疽腸・疽疽疣疽癰
[下接語]
壊疽・潰疽・結疽・疽・吮疽・脱疽・発疽・癰疽

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